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- 指しゃぶり大丈夫!?その1
2020年11月28日
こんにちは。
院長の森田です。
『うちの子、指しゃぶりしているけど大丈夫かな・・・
気にはなっているけどどんな影響があるのかな・・・』
心配されているお母さんたちは多いのではないでしょうか。
今日はそんな指しゃぶりについて少しお話したいと思います。
指しゃぶりはお母さんのお腹にいるときから始まります。
私も妊婦検診でエコー写真を撮ってもらった時に指しゃぶりをしている瞬間を見たことをよく覚えています。
指しゃぶりの頻度は1歳2か月児で28.5%、1歳6か月児で28.9%、2歳0か月児は21.6%、3歳0か月児で20.9%と、2歳以降減少傾向に向かう調査結果が出ています。
しかし、指しゃぶり続く場合、歯並びに悪影響が出る可能性があります。
悪影響とは具体的に、
①歯並び・噛み合わせへの影響
②お口への二次的な影響
③口元への影響
が挙げられます。
まずは①!
歯並び・噛み合わせへの影響を見ていきましょう。
指しゃぶりが歯並び・噛み合わせにかかわる要因としては次のようなものが挙げられます
・指しゃぶりのしかた(どの指?どの向き?どれくらい奥まで?)
・頻度(眠る前だけ?泣いているときだけ?いつも!?)
・どのくらいの時間?
・どのくらいの強さ?
・いつから指しゃぶりを続けている?
これらによって影響の出方は様々です。
その他にも、骨の硬さや筋肉の強さ、遺伝等も関係します。
(1)V字の歯列
指が上の前歯を前に押し出し、吸う力によって頬から力がかかり、横の歯が内側に入り込みます。
このまま放っておくと・・・
上下の前歯が噛まなくなり、口が閉じにくくなってお口ポカンとなります。
上の前歯で唇を噛む癖や、隙間から舌を出す癖が出やすいです。
(2)開咬
噛んだ状態でも上下の歯の間に隙間がある噛み合わせです。
歯が生えている根っこのほうへ指で押されて歯が移動することにより、上下の前歯に隙間ができてしまい、奥歯が噛んでいるのに前歯が閉じないようになってしまいます。
前歯で噛み切ることができません。
このまま放っておくと・・・
口が閉じにくくなり、お口ポカンとなります。
隙間から舌を出す癖や、飲み込むときに水分や食べ物が飛び出さないよう隙間に舌を入れて閉じる癖が出ます。
舌の癖がつくとしゃべりにくい、また聞き取りにくい言葉になってしまいます。
(3)反対咬合
下の歯が前に出て受け口の状態です。
指の腹で下の前歯を手前に引っ張ることで下顎が前にでます。
また、下の前歯が指で押されて前に傾き、横から見たときに下の前歯が上の前歯より前に出ている状態です。
このまま放っておくと・・・
舌の正しい位置は上顎に接した場所ですが、常に舌が下がった状態になってしまいます。
飲み込むときに舌が下の前歯を押すようになり、しゃべりにくい、聞き取りにくい言葉になってしまいます。
口を閉じたときに口角が下がり、不機嫌そうな顔になります。
(4)上顎前突
上の歯が前に出ている、つまり出っ歯の状態です。
指の腹で上の前歯を手間に引っ張ることで上顎が前に出ます。
また、上の前歯が指で押されて前に傾き、横から見たときに上の前歯が下の前歯より大きく出ている状態です。
このまま放っておくと・・・
口が閉じにくくなり、上の前歯で下唇を噛む癖が出やすくなり、それによりさらに出っ歯になってしまいます。
将来的にどうなってしまうのか、とても気になりますよね。
次回はこの続き、お口への二次的な影響についてお話します。
院長
森田 香櫻里