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- 子どもの受け口、放っておくと…
2020年11月4日
こんにちは。
大分市玉沢のさくらの森デンタルケアクリニックです。前回は、反対咬合の治療はお子さんが乳歯期のうちに取り組むのがいい理由についてお話ししました。
でも、お子さんの歯並びは自然に治ることもあるといわれています。
もし反対咬合が自然に改善されるのを期待して様子見していると、どんなことが起こるのでしょうか?乳歯の反対咬合を放置するとどうなる?時間が経つにつれて、乳歯はやがて永久歯に生え替わっていき、顎の骨や筋肉は成長発達をしていきます。そのため、乳歯の反対咬合を放っておくと、次のようなことが起こります。
●自然に改善されても下顎のズレが残る
反対咬合が自然に改善されていったとしても、多少は下顎が前にズレたままになっていることがほとんどです。
そのため、永久歯に生え替わるにつれて歯並びやかみ合わせも悪くなりやすくなってしまいます。●ズレた下顎に合わせて顎の骨や筋肉が育つ
反対咬合になると、下顎は前にズレていきます。
ズレた下顎に合わせて、顎骨や筋肉は成長発達していきます。
そのため、反対咬合のまま時間が経つと顔が長くなったり、下の顎骨が大きくなったり、おとがいが出てしまいます。横から見ると三日月や皿のような形の顔になるのです。
こうなってから矯正歯科治療を受けても、変形した顔の形は治せずに、歯並びやかみ合わせの問題が残ってしまうことがあります。●治療期間が長くなりやすい
幼児のうちであれば、顎骨や筋肉の成長を利用しながら矯正治療を行うことができます。ところが、永久歯がかなり生えてきてから反対咬合の治療を始めると、すでにできあがっているかみ合わせを治して再構築することになります。そのため、治療期間は長くなることがほとんどです。
●口腔習癖が治りにくくなることも
口腔習癖とは、歯並びやかみ合わせに影響するクセのことです。
反対咬合のお子さんには、唇を内側に吸って巻き込むクセがよく見られます。こうしたクセは何かに夢中になると無意識のうちにやってしまうため、本人や保護者の方が注意しても治すのは難しいものです。
このクセが長く続いていると、反対咬合はさらに悪化しやすくなります。お子さんが小さいうちに歯科医院にご相談いただくことで、プロの手で改善しやすくなり、歯並びやかみ合わせへの影響も抑えられるようになります。「自然に治るのに期待して、治療が難しくなったり問題が残ってしまう」よりも、「お子さんが小さいうちから治療に取り組むことで自然な歯並びやかみ合わせ、顎の成長を手に入れる」ことの方が望ましいですね。
さくらの森デンタルケアクリニックでは、お子さんの発育への影響も考えながら矯正治療を進めてまいります。受け口が気になったら、ぜひお早めにご相談ください。次回は、反対咬合の治療方法についてお話しします。